技術グループでは、生産設備や治具の自社開発を通じて、障がいのある方々がより働きやすい環境を整える取り組みを進めています。「人に業務を付ける」という考えのもと、障がいの有無にかかわらず誰もが能力を発揮できる生産ラインづくりを目指しています。
例えば、部品の袋詰め作業においては、手指機能に障がいのある方にとって難しい「袋を1枚ずつ取り出して開く」という工程を機械化することで、健常者と同等の作業が可能となるよう設備でサポートしています。
設備の開発にあたっては、常に使用する作業者の視点に立ち、設計者の自己満足な設備にならないよう心がけています。現在は、コードの巻き取り工程に片手の作業者が従事できるようサポートするための設備を開発中ですが、「片手作業をサポートするならこの機能があれば十分だろう」といった先入観を排除し、現場へのヒアリングを大切にしています。
障がいの特性によって何が困難なのか、どの作業をどのように機械化すべきかを明確にし、設計に反映させています。設備が完成し実際に使用していただく際に、「この使い方は想定外だった」といった事態を避けるためにも、設計段階での対話と理解を重視しています。
今後も、現場の声に耳を傾けながら、障がいのある方々が安心して働ける環境づくりができるよう設備製作を進めてまいります。