生産活動

障がい者をサポートしつつ、 職場全体を見渡す ものづくりの質を向上させて「任せたい」と言われる工場にしたい。その志を、心にいつも 製造G 1Fフロアリーダー 吉川 雅紀

1997年、社会福祉法人太陽の家に入り、事業課で職業指導員を10年、総務課で7年、事業支援課の生活支援員として健康や生活面のサポートを2年経験。2015年4月から現職。仕事面での障がい者のサポートや作業指導、ライン改善、フロア全体の管理などをしている。

目標をクリアできるよう、人に合わせてやる気を刺激

障がい者のメンバーと、特別なコミュニケーションをとっているわけではありません。健常者にもそれぞれ特性があり、同じ人でも日によってコンディションが違う。「障がい者だから、健常者だから」ではなく一個人として接しています。

とはいえ目標数に達していなければ声をかけ、成長や頑張りにつながるようなら厳しいことも言います。私たちの生産活動は、価値創造や挑戦の証。お客さまはお金を払って、私たちがつくった製品を購入されるわけですから、障がい者がつくるから生産性や品質は二の次、という考え方はありえません。

障がい者メンバーの場合、時間帯や日によって気持ちが激しく浮き沈みすることもあります。「気持ちが入っていない、集中できていないな」と察したら、サッカー好きならサッカーなど、その人が好む会話を投げかけます。気持ちが入れば、受け応え全般がハキハキし仕事のスイッチが入ることがありますから、気軽な声かけや雑談は意外と大切なのです。

健常者のメンバーから話を聞いたうえで、理解を促す

障がいの特性上、接し方がわかりにくく、周囲が戸惑うケースがあるのも確かです。個人差はあるものの、自閉症の方の場合では、作業がスケジュール化されておらず「担当ラインの仕事が終わったら、他のラインの応援を」と言っても切り換えられない人もいます。

障がい者と接する機会が少なかった健常者メンバーだと、こうした職場環境に不安を感じやすいため、まずは本人の悩みを聞いてから障がい特性についての理解を促します。ただし「自閉症の特性だから仕方ない、変化に適応できない」と決めつけるのは考えもの。時間をかければ変化に順応できることもあるので、適度に行動パターンを崩し、社会性を培えるように試みます。

また、私は指導する立場ですが「自分は決して完璧ではない、一人では成し遂げられない」と思っているので、一人で解決しようとするのではなく他のスタッフの方が適任だと感じたら、指導をバトンタッチすることも。それと同時に若手の指導員やリーダーさんに自分で考えて体験してもらいたいという狙いもあります。

評価を伝え、生活面にも気配りし、喜びを分かち合う

精神面、生活面でのサポートも大切な仕事です。「がんばったから、工賃が上がりました」と評価を伝えるときなど、本人やご家族から喜びのリアクションがあります。「ここまできたんだから、次もがんばろう」「ほかの人が次はこれをやるから、同じ仕事をめざそう」といった声かけもして、気持ちを支えます。

生活支援員は生活面についても細やかにサポートします。歳を重ねるとともに筋力が低下し、歩くことが困難となり車いすに頼り、よけい歩けなくなる…といった方もおられます。その兆候を察知したら歯止めをかけるように努めます。理学療法士からアドバイスを受けたり、体育館で一緒に歩く練習。一緒にトレーニングに取り組むことにより一人では継続できなかったトレーニングが継続できるといったケースもあります。コンディションが維持されれば仕事だけでなく生活も充実します。

クオリティや納期の面での評価をめざして

太陽の家を立ち上げた中村裕博士のようなパイオニア精神を持ちたいと思っています。障がい者をめぐる状況は、創業から30年経った今も厳しい面が多々あり、特にコスト面では人件費などの安い海外にはかなわない部分があります。「障がい者が働く工場だから生産委託する」というのではなく「コスト面は秀でていなくてもクオリティや納期の面が優れているから生産委託したい」と思ってもらえるような工場にしたい、そのことを常に意識して目標に一歩一歩近づいていくことが大切だと感じています。

それには、一人ひとりのメンバーが日々充実し、体調や気持ちの管理を含めて安定した環境がどれだけつくれるかといった、基本が大切。現場を見つめつつ、丁寧にサポートを重ね、未来像を描いていければと考えています。また、工場のレベルアップとともに従業員の生活も充実するような処遇も提供できるようになればとも思っています。

従業員の声

製造G 2Fフロアリーダー 本村 智之

障がいを意識せず、仕事と生活の充実を図る
製造G 2Fフロアリーダー 本村 智之

企画部経営企画G グループリーダー 山口 裕

障がい者と協働するための知恵をしぼる
企画部経営企画G グループリーダー 山口 裕
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